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ラクリッツ(リコリス)の悲劇

2018.04.29.
復活祭の時期になると、デンマークの王室御用達チョコレートメーカー Anthon Berg の小袋入りコーティングチョコが売られる。 ちょっと可愛らしいし、袋の大きさとか、日本へ帰省する際のお土産にも最適。 ある年、ちょうどそのチョコが売られている時期に日本から妹が遊びに来ていたので、妹も幾つか買って帰った。

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そのとき、いつもとは見慣れぬ種類を発見。 卵型の小粒で野生の鳥の卵のような模様が描いてありカワイイねと、それも幾つか購入。 (私は買うことも、食べることもなかった。)

dansklakrids.jpg

帰国した妹から「ちょっとお姉ちゃん! あの鳥の卵模様のチョコ、友達にあげたら変な味がするって言われたんだけど!! パッケージよく見たら、LAKRIDS って書いてあるよ! これって、あの薬みたいなタイヤのゴミみたいな味がするリコリスのことじゃない!?」

って、ええっ~そうだったの~!? 

「もう、こんなの人にあげられないよ~! 私だって食べないよ~! 捨てるしかない~!!」

って、それは勿体ない。 でも日本でリコリス好きな人なんていないしなぁ・・・ あ、一人いた! デンマークにルーツのある私の友人、リコリス好きだって言っていた。 早速本人に確認を取り、妹に残りのリコリス味チョコを友人の元に送って貰いました。 友人は「おいしいですよ~!」と喜んでくれた。 それほどキツくはなく、チョコのなかにリコリスの風味が漂い絶妙な美味しさだと。

で、先日スーパーでイースターが終わった後の処分品として Anthon Berg が安くなっており、気になっていたリコリス味を自分用に購入。 絶妙な美味しさって、どんなだろ~と口の中に放り込むと・・・ チョコの風味の中に甘じょっぱい正露丸(昔の黒い塊指す)が仕込んである、という味が・・・ 甘さとしょっぱさが混じったなら塩キャラメルや塩チョコが洗練された味としてあるが、そこに正露丸が加わるって・・・

そんな思いにふけっていたとき、デンマークから子供宛に小包が届いた。 差出人は夫のデンマーク人の友人とその子供で、うちの子にちょっとしたプレゼントと Halibo (ハリボー)グミの小袋3種。 土曜まで待てと言うのに、親の言うことを聞かず早速封を開けて食べる子供。 パパとママにも分けてくれる。 黒いグミは全部パパに。 (黒いグミはリコリス味。)

dansklakrids2.jpg

それから砂糖がコーティングされた丸いグミ(と思ったもの)も口にしたが、すぐに吐き出した。

何これ?と原料を見てみると「生リコリス」。 初めて見た、初めて食べた生リコリス、真っ黒で硬くて噛み切るのが容易ではなく、まさにゴムタイヤ。 何故にこっちの子はこんなものを喜んで食べるのか!?

うちの子は、リコリスは大っ嫌い。 初めてリコリスを口にしたときのことを今でも覚えている。 4歳か5歳の時、病院に行った帰り、売店にあった小さなロリポップを欲しがり、今日はいい子にしていたから特別に買い与えることにした。 そのとき、棒の部分が黒かったのにふと不安を覚えたのだが。 嬉しそうに手に持ち、包装紙を取り、口に入れた我が子、次の瞬間「おいしくな~い」と世にも悲しげな顔で絶叫。

そう、それはリコリス味キャンディーでした。

慌てて駅の売店で別のロリポップ(フルーツ味であることを確認)を買い、リコリスのロリポップは私が食べたのですが、舐めているうちに最後方にしょっぱい液体(アンモニア臭)が出てきて、想像を絶する味でもう、どうしてこっちの子たちは、こんなものを喜んで食べるのか理解できず、しかしうちの子はスウェーデンで生まれ育っていながら、初めて口にしたリコリスの味は「おいしくない」と認識したんだな、と感心。

しかしあの時の我が子の悲しげな顔、忘れられない・・・
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