マザリン Mazarin

2008.04.14.
Mazarin (マザリン、マサリン)は、スウェーデンでは一般的な fika フィーカ(コーヒータイム)のお供で、丸か楕円形の型にはまった焼き菓子。 周りはタルト生地、中はアーモンドをたっぷり使った生地でしっとりしています。 最初に食べたとき、「この味、懐かしい。 昔、洋菓子に、こんなのなかったっけ」と思いました。 (『ありあけのハーバー』だったなぁ。)

mazarin1.jpg

Grundvalさんからのコメントで、

小説”警官殺し(POLISMO:RDAREN)”(マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー著)の中でマルティン・ベックが同僚と張り込みをしている途中にこんな場面がありました。
> 「いいとも。なにがいい? デイニッシュ・ケーキがいいかな?」
「ああ。それとマザリンを頼む」
ケーキ入りの袋を手にベックがもどってくると・・・ <
”デイニッシュ・ケーキ”はデニッシュ・ペストリーのようなものかと思っているのですが”マザリン”というものがどのようなものかが気になっております。

というご質問を受け、私は特に好きでもなく、自分で買うこともないマザリンを突如食べたくなりました。 (小説や読んでいる本に出てくる食べ物は、すぐ食べたくなっちゃうのよね。) 「デニッシュケーキ」が原文で何かも気になったので、図書館に行って警官殺し (角川文庫 赤 520-9)の原書をチェック。 件の箇所は・・・

- Jovisst. Vad vill du ha? Wienerbröd?
- Ja, och en mazarin, sa Kollberg.
(Ur ”Polismördaren” av Sjöwall & Wahlöö)

デニッシュケーキは、Gunvaldさんの察する通り Wienerbröd (ウィーン風パン)、英語だと Denish pastly、つまりデニッシュペストリーでした。 図書館の帰りには、マザリンも購入。

しかし一口食べると「この Mazarin、ヘンな味」。 これは、私が知っているマザリンの味でじゃない!

慌ててパッケージの原材料を見ると、アーモンドが入っていないではありませんか! アーモンドの代わりに「杏(アプリコット)の種」が使われている・・・

アプリコットの種って、苦味のあるアーモンドの香りに似ているので、お菓子の香り付けによく使用されます。 スウェーデンでの使用量は微量だけど、デンマーク人はこの「杏の種」の味や香りが好きみたいで、大量に使われていること多し。 大陸でもよく使われるようで、ドイツで買ったイタリア製のマカロンを食べたところ、アーモンドは一切使われずアプリコットの種のみでした。 独特の香りがキツ過ぎて、あまりおいしいとは思えないんだけどなぁ。

mazarin2.jpg

今回ドイツ系の安売りスーパーで買っちゃったのよね、このマザリン。 4つ入りで11kr。 本物のスウェーデンのマザリンをスーパーで購入するなら、Deli Cato (スウェーデン王室ご用達のお菓子メーカー)がお勧めです。 (4つ入りで25krするけど。)

また材料さえ揃えば、家庭でも簡単に作ることができる(ように思う)ので、レシピを載せておきますね → マザリンの作り方
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コメント
Masamiさんへ
レシピ載せましたので、よかったら作ってみてください♪

アプリコットの種、お菓子やお酒の香料として使われませんか?

同じヨーロッパでも、南と北では風土も違いますし、食生活は雲泥の差だと思いますよ~。 やっぱり北は食の豊かさに欠けます・・・
Gunvaldさんへ それでは早速・・・
『警官殺し』を読み終えたら、『サボイ・ホテルの殺人』を借りてみますね♪ グリーペンベルイェルというカクテルについても調べてみます。

ベックの著者の一人ヴァールーは南スウェーデン生まれで、マルメにて没しているんですよね。 それで小説の舞台もマルメになったのでしょうか。 クラウンプリンセンのビル・・・ 当時はモダンな高層ビルだったのでしょうね。 26Fのレストランは健在のようです。
Chakyさん

お久し振りです、こんにちは~♪

マザリン、美味しそうですね!
アーモンドの焼き菓子は大好きなので、
早速、食べたくなってしまいました!

杏の種、イタリアでは見ないですね~。
こちらだと、かぼちゃの種やひまわりの種などは
パンなどに入れたりするので見ますけど・・・。

本当に、同じヨーロッパでも、
国によって、食べ物は随分と変わりますね♪




次に”サボイ・ホテルの殺人”は如何?
”サボイ・ホテルの殺人(POLIS, POLIS, POTATISMOS)”は邦題名でお分かりの通りでマルメが舞台の話です。
ペール・モーンソンという刑事がマルメ警察の捜査責任者なのですが、彼が好んで飲んでいる”グリーペンベルイェル”というカクテルも謎の飲み物です。
レシピはジンにグレープフルーツ・ソーダを加えたものらしいのです。
ご丁寧にも”警官殺し”の中で
>フィンランドとスウェーデン名物のカクテルで、どこかの士官だか貴族の名にちなんで、グリーペンベルイェルと呼ばれている。<
と解説されているので実在するカクテルだと思うのですが、日本のお店のメニューに載っているのを見たことがありません。

この本の最後の方でベックとモーンソンがクラウン・プリンス・ビル(今はあの”ねじれた”ビルの方にお株を奪われた感があるのでは?)26Fのレストラン”ウーヴェシュテン”で食事をする場面があります。
ここでモーンソンは食後に”カリプソ”(コーヒーにラム酒を入れたもの)を注文したりしています。
旅行でマルメに滞在した時に手に入れたガイドマップに載っていたのですが行く時間が無かったのは残念でした。

”警官殺し”がお気に召しましたら、次に”サボイ・ホテルの殺人”は如何でしょうか。
Gunvaldさんへ
本棚にマルティンベック・シリーズがあるとは、渋いステキなお父様ですね。 日本でスウェーデンの商品が知られるようになったのは、つい最近の北欧ブームからでしょうか。 それでも、「どんなものだろう?」と未知なものに憧れ読む海外小説ほど、おもしろいものはないと思います! 好奇心と想像力が膨らみますよね。 あるとき、ひょこり目の前に現れた現物を手にすることの驚きと喜び。 年月を経て楽しむ醍醐味がありますね、子供の頃や思春期に読んだ海外小説には。

この『警官殺し』、スコーネが舞台で親近感が湧きますが、74年という未知の年代で、そのような点も楽しんで読み進めています。

マザリンはDeliCato社のものが、一番おいしいかも・・・ 次回スウェーデンにいらしたときは、ベックな気分で、ぜひ口にしてみてください♪
おぉー、これがマザリン!
おぉー、これがマザリンですか!
まさにトラディッショナルなお菓子という感じですね。
周りはサックリ、中はシットリというのはそそられる歯触りの典型です。

王室御用達という言葉に誘われて見に行ってみると・・・
http://www.delicato.se/detalj.aspx?ProduktId=17&SubId=29
何となく高級そうな形だし、他にも色々と美味しそうなお菓子がいっぱいありますね。


マルティン・ベック シリーズは子供の頃から父親の書棚にありまして、最初に読んだのは多分中学生か高校生の頃だったと思います。
このシリーズは妙に固有名詞(商品名)がしっかりと記述されていまして、今ほど情報が無かった当時は「どんなものなんだろう?」と思いながら読んでいたものでした。
一人暮らしを始め自分で食材を買いに行くようになって、スーパーで見つけた青い壜のミネラルウォーターがベックの家の冷蔵庫に入っていた”ラムレーサ”というものだと発見したり、北欧旅行のお土産に買ったスウェーデン国旗の描かれた壜に入っている黄色のリキュールが犯罪者の部屋に残されていた ”カールシャム・ポンチ”だと知ったりと随分と永い時間をかけて徐々に謎が解けていっております。

今回はchakyさんのおかげで”マザリン”の謎が解けました。
ありがとうございました。
クロさんへ
そうそう、薬臭くなってしまうんですよね! 私も嫌いじゃないんだけど、あの独特の香り。

ロシア人に「日本には団子や汁粉っていう上手いもんがあるんだ」と言っても、分かってもらえないから、日本に帰らせてくれない・・・かも!?
めたるさんへ
「赤毛のアン」を読むと、洋菓子に憧れた子供の頃・・・
今はすっかり「おろしや国酔夢たん」の漂流民たちの心境です。

おろしや国在住のクロさんのコメントに注目! その後クロさんのブログを訪れると、おっしゃる意味が分かります。
http://clotildemotors.blog51.fc2.com
sueさんへ
いや~、sueさんも「杏の種」に騙されましたね! イタリアでは、アーモンドというと「杏の種」になってしまうのでしょうか。
そういえば、杏仁豆腐も「杏の種」なんですよね。 あるレシピでは「杏仁(アーモンド)」と載っていたので、アーモンドミルクだと思ってたのですが・・・
Setteさんへ
あまりにも不味いイギリスのチョコレートの原材料を見たら、小麦粉が入ってたんですよ。 なんでも戦時中、物資の少ない時期に、嵩を増やすため小麦粉を入れてたらしいのですが、戦後も人々の嗜好がその代用品の方に染まってしまったようで・・・ (やっぱりイギリス人の味覚も、そーとーなもの!?)

いいなぁ、「あさり飯だぁ♪」って言って、作ってくださるお母様!
入れすぎ注意
アプリコットの種、少量だと美味しいんですけれど
大量だとなにか薬臭く感じてしまう私…
マザリン、食べたことないですが、私もアーモンドの方がいいな。

横から申し訳ないのですが、
この間の家での集まりで、ぜんざいがロシア人全員に
不評だったばかりなので、めたるさんのコメントに
やたらツボってしまいました(ロシア在住です)。
おやつ
 私は「赤毛のアン」を読むと、おやつにケーキやクッキーを食べたくなります。

 あと昨年、井上靖氏の「おろしや国酔夢たん(たんの漢字が出てこない)」を読んでいたらロシアの孤島に辿り着いた漂流民たちが「日本に帰りたい」「日本には団子や汁粉っていう上手いもんがあるんだ」と言う場面があって、以来和菓子を見直しています。
確かに、映画や小説で読んだ物って食べたくなりますね。
アーモンド、杏つながりですと、昔読んだ小説にアマレットというお酒が出てきて、
それを主人公が美味しそうに飲んでいたので
試してみたくなって輸入酒屋に買いに行ったことあります。
これ、ずーっとアーモンドのお酒かと思っていたら、
よくよく見たら杏の種の部分のお酒だったんですよ(笑)
ヨーロッパのお菓子
育ってきた環境の制もあると思うんですけど、「無理やり合わせましたか?」とか、「他に材料なかったんですか?」っていうのもたまにありますね(笑)
アーモンドのあるなしで随分と味が変わってしまうんですね♪とりあえず基本のものは入れておいて欲しいですね(汗)
小説とかに出てきたものが食べたくなるの、わかります♪普段は別にファンじゃないですけど、テレビドラマで、「あさり飯だぁ♪」って台詞が出てきて、あさりご飯、母に作ってもらいました(笑)

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