Falstabo (ゴルフと自然破壊と格差社会)

2007.09.06.
スウェーデンの植物学者リンネ (Carl von Linne) は、今年(2007)生誕300年。 スウェーデン各地でも様々なイベントが行われています。 そのひとつ ”Linne was here” は、リンネがスウェーデン旅行中に訪れ、もっとも感嘆した場所をリストアップしたもの。 スウェーデン全土から33箇所が選ばれ、その場所には ”Linne was here” というサインが置かれています。

スコーネ地域からは4箇所が選ばれ、そのひとつはRamlösa(ラムローサ)。 もう1箇所、私が夏の間に訪れたのは、Falstabo (ファルスタボー)

Falstabo は、スコーネの南西部の一番端のある、昔は小さな小さな漁村だったところ。 この地域は白い砂浜が広がり、その砂が絶えず移動し地形を変えているのです。

一体どこにサインがあるのか、ひたすら村の街道を歩くだけで、検討がつかなかったのですが、夫はだいたい分かるらしい。 「ここだよ」と着いたところ。
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確かに、”Linne was here” のサインがあるわ! でも、ここ、他に何もないよ・・・ それはそれでスウェーデンらしい。 こういう、一見なんでもない空き地、人の手が加えられていない自然は、どこかしこにもあるものです。 しかし、このサインが立ててある一角は柵に囲まれている。

そして、この周りに何があるかと申しますと・・・

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一面ゴルフ場!

遠くに見える灯台。 Falstabo のシンボルでもあります。 
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そこに行くのに、この真ん中の道を通らなければ行けませんが、両側ではゴルフやっているんですよ。

で、その道の始まりに、「ゴルファーが ”FORE” と叫んだら、球が飛んでくるので、頭を抱えてしゃがみなさい!」という注意書きがある。
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・・・ふざけてません!?

その道の途中で会った人たちは、この地域の自然散策の会に参加して帰るところだったのですが、やはりこのゴルフ場に文句ブーブーでした。 いつボールが飛んで来るか怖くて、その場に固まってなかなか動こうとしない人も。 ごつい中年ライダーの一団は、ヘルメットを脱ぐなり「なんだこりゃ!?」と叫んでいたし。 やはり自然散策のつもりで来たそうですが、呆れてそのまま帰っていきました。

Falstabo は小さな小さな漁村でしたが、古くて小さなかわいらしい家が、都会の人たちのサマーハウスとして、もてはやされ、今や金持ちの避暑地と化しているのです。

村の街道を歩いているときにびっくりしたのは、車の多さ。 ひっきりなしに狭い道を車が行くので危なくって。 浜辺に行く若者の集団にいくつも出くわしましたが、着ているものが普通の若者と違うよね。 シャツに短パンだけにしても。 そしてストックホルム訛りで話しています。

ここにサマーハウスを持っているのは、ほとんどがストックホルムからの金持ちで(スウェーデンの都会って、ストックホルムの他ないから)、若者たちも親の金で遊んでいるような子たち。 

スコーネの海岸沿い地域、特に昔は貧乏だった漁村が、金持ちに買い占められ、元々住んでいた地元の人たちの生活を圧迫したり、変えてしまったり、新住民への反発も強いと聞きます。

スウェーデンは自然を大切にする国、スウェーデンの社会は平等、なんて言われますが、この日、私がスウェーデンの小さな村で見たのは、自然破壊と格差社会でした。

Falstabo を後にし、自分たちが住む大きな町に帰ると、バスターミナルではホームレスの人たちが楽しそうに井戸端会議。 「こっちの方が車が少ないね」。 田舎の自然を満喫しリラックスするつもりが、かえって疲れ、町に戻ったらほっとした、そんな1日でした。
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結婚記念日 & 教会

2007.09.10.
40年目の結婚記念日のお祝いに、義父母はアイルランドへ旅行中。

夫の両親が9月に結婚したのは、この日が、当時はもう故人となっていた義父のお父さんの誕生日だったから。 あれ、そういえば、私たちが結婚したのも、日にちは違えど9月だったなぁ。 私たちの場合、夏の6月から8月は結婚式ラッシュで教会の予約もいっぱいだろうから、9月にしたまでのこと。 (でも、今は秋に結婚式を挙げるのもブームだとか。) 

ここは、義父母が結婚式を挙げた教会。 町外れの小川沿い、周りは農地という、なんとも牧歌的なところにある、小さな教会です。
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実は、私たちが結婚式を挙げたのも、この教会。 夫の実家付近にある、小さな田舎の教会をいくつか見て周ったところ、結局ここに落ち着きました。 スウェーデンでは、このような田園調の小さな教会が、結婚式には人気があります。

この教会の特徴は、鐘が教会の塔の上に付いていず、別に置かれているところ。 扉の横に立っている黒い塔が、鐘楼です。 しかもこの黒い塔、木造建築という珍しいもの。 この教会が最初に建てられたのは1100年だそうです。
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こちらが正門。 この屋根の形は、スコーネの教会に多い形。 教会の建物を上から見ると、十字架の形になっているので、中ほど左右に突き出たところがあります。 右側が鐘楼があるところです。
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9月に同じ教会で結婚式を挙げただけでなく、義父母とは、国が違う者同士の結婚(国際結婚)、新婦の方が年上(姉さん女房なのです)という点でも、私たちと共通点が。 (って、ゆーか、私たちが真似してる?)

義父母が初めて出会ったのは、ドイツで行われたフォークダンスの祭典で。 義母が20歳、義父はまだ16歳のとき。 18か19歳のとき、義父は単身スウェーデンに来たそうですが、当時、法的に定められた結婚年齢は21歳。 「そうよ、私、彼が21歳になるまで待たなくちゃならなかったのよ」なんて、義母は笑っていました。
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