スウェーデンにタオルケットは、ない

そうなのよ〜、スウェーデンに来てから、私は明るい色合いを身近に置くようになりました。 北欧の長く暗い冬は、ウツウツとした気分になるので、このような明るい色彩を目にすると、癒される〜。
私が「タオルケット、タオルケット♪」と言っていたら、夫が訝しげな顔。
「タオルケットなんて知らない」と言う。
「タオル地のブランケットのことだよー」と自分で言って気づきました、タオルケットって、和製英語だと。 独創的かつ、的を得たネーミングですね、タオルケットって。 和製英語は侮れない。
「夏の夜の必需品でしょ。 蒸し暑く寝苦しい、夏の夜具にはタオルケット。 昼寝にも欠かせません。 タオル地で汗を吸収しやすく、丸洗いもできる・・・」とセールスのごとく説明したら、
「スウェーデンの夏は日本の夏と違うから、必要ない」。
そうね、私、夏でも綿入りのブランケット掛けて寝てるわ。 特に今年の夏は、寒くて雨が多い。 イギリスほどの洪水にならなくても、交通機関がストップするほどの雨に見舞われ、気温は20度にならない日もあるし。 南欧では猛暑だというのに。
でも、久しぶりのタオルケットの肌触りは、日本の夏を思い出します。
Ystad イースタ
Ystad へは、マルメ (Malmö) 中央駅から1時間に1本、電車が出ています。 同じスコーネでも、人口が多い西海岸地域に比べ、東側は人口も少なく辺鄙。 のんびりした雰囲気が漂います。
Ystadの駅を降り、街の中心に行く途中、こんな素敵な古い家が連なっていて、ここを歩くのが楽しみの一つ。

ショッピングストリート。 この建物は、イースタで一番古いもの。

レトロな?ハンバーガー屋。 世界規模のハンバーガーチェーンも、もちろんあり、そっちの方が客が入っていますが、私はここの古ぼけた感じ好きなのです。 普段ハンバーガーを食べない私が、年に1回は食べたくなり口にするのが、ここ。 これまた1年ぶりに飲むコーラの甘さに、ビックリ。 うう〜ん、ジャンクな味。 でも、ここのハンバーガーはおいしいよ。

ちょっと横道に行くと、情緒豊かな古い建物が、

いたるところに存在するのです。 スウェーデンの町は近代化で破壊されているので、Ystad のように現存している町並みは珍しい。

広場に止まっている昔の消防車、今は観光バスとして町の中を駆け巡ります。

こちらは昔の消防署。

そしてスウェーデンでもっとも古い修道院。 1267年に建設が始まり、1400年頃完成。しかし北欧の国々はカトリックからプロテスタントになったため、当時この地を収めていたデンマーク王により、修道院は1532年に閉鎖。 その後この建物は、病院、図書館、博物館、果ては倉庫としても使われました。 1902年から1912年に、大規模な修復がなされ、現在は重要な歴史的建築物として、博物館、市民の憩いの場、観光名所となっています。

隣接のローズガーデン、ハーブガーデンも、市民の手できれいに手入れされています。
オマケ
Ramlosa ラムローサ天然水

ラムローサミネラルウォーターのラベルにも付いてる、この人、医師であった Johan Jacob Döbelius が、Ramlösa の水の効用に目を付け、1797年6月17日、時のスウェーデン王カール12世、25歳の誕生日に、ラムローサ保養地をオープンしたのです。

Ramlösaは、スコーネ北西 Helsingborg 市の郊外にあり、誰でも訪れることができますが、今は一般の人たちが住んでる地域です。 (Ramlösaの駅に電車が停まり、駅から歩いて行けます。) ラムローサの水が湧き出る泉は、なだらかな谷間にあるので、上にある元ホテルや昔の豪邸、美しい庭園を見て回った後、下におりて行きました。

小さなライオンの口が付いていますが、この岩間から出る水は鉄分が多いです。 (追記:ここの水は、湧き水ではなく、雨水が溜まったもの。 70年もの間の雨水が、岩や土を染みとおり濾過され、鉄分やミネラルが加えられ、地下の泉に蓄積される・・・という構造。)

誰もが飲めるよう、ボトルを置いて水を貯め、コップも用意されていました。 ここの水は軟水なので、さらっとして飲みやすい。 鉄の味がしますが、それでもマイルド。 スウェーデンは水道水もクセがなくおいしいので、ミネラルウォーターを日常的に飲んでいなかったのですが、これから健康のために、ラムローサを飲むことにしようかなぁ。 (と思って、前出のボトルを購入した私・・・ 影響されやすい性質。 でも市販品は炭酸がキツい。)

今年は、スウェーデンの植物学者リンネ生誕300年でもあり、リンネが訪れたスウェーデン国内33箇所が、”Linne was here” という企画に選ばれています。 そして、そのひとつが、ここ Ramlösa であります。
湧き水を飲んだ後、付近を散歩。 緑を太陽が照らす、美しいスウェーデンの夏日。 以前来たときは秋だったので、閑散として寒かったわ・・・

ここは、filosofiska gången 哲学の道、と呼ばれています。 恋人たちが、そぞろ歩いた道。 しかし、コーヒーと水を飲んだ私は、哲学的な思考も、ロマンチックな感情もストップ。

さっきの水飲み場で、かわいらしいトイレの表札を目にしてたので、来た道を戻り、建物の裏に周ったら、そこにあったもの・・・

Ramlosa ラムローサ保養地
こちらが入り口。

右の小さな建物の中には、昔の写真や古いラムロサの瓶が展示されています。 この係員は人形。 (中に入るのに、料金を払う必要はありません。)

Varmbadhuset (湯治場) 1880年に建てられ、1919に増築されたもので、内部には色々な種類の健康風呂がありました。 現在は個人の住まい。

Brunnshotellet (泉ホテル) 1879年に建てられ、1907年に増築。 保養地を訪れる人たちが泊まるホテルであり、上流階級の人たちが集うサロンあり。 現在はホテルではなく、会社のオフィスやカンファレンス会場として使われています。

横のテラスでは、夏の間カフェが開いているので、ここで fika (コーヒーブレイク)することに。

国立美術館 コペンハーゲン

去年来た時は、一部工事中でした。 こちら側は、1889年から1896年にかけて建設された建物。 反対側は、新しく建てられたモダンな建物に続いています。
そのときは水曜無料だったのですが、今回行ったところ、特別展を除き、通常展示は毎日無料になっていました。
以前は、このようなチケットを発行してくれたのですが、チケットを受け取る必要もなく観覧できます。

デンマーク美術はもとより、オランダやベルギーの芸術家の作品も充実。 天井が高い広い部屋の壁一面に、絵が掲げてあるのは圧巻ですが、ちょっと首が痛くなる。 それでも、ゆったりした空間がどこまでも広がり、心ゆくまで芸術品を堪能できる、この美術館は何度も通いたくなる場所。 毎日無料というのは、なんとも嬉しいです。
美術館は公園の中にあり、ガラス張りの窓から見る、外の景色も(夏場は)美しい。 また、この美術館のショップは美術書の品揃えが豊富で、居心地の好いカフェは健在です。 地下にはロッカールームやお手洗いがあります。
コペンハーゲンガイドとグリュプトテーク
2006−2007年号には、「コペンハーゲンのお菓子屋数々」という特集があり、特にニュー・カールスベア美術館グリュプトテーク Ny Carlsberg Glyptotek に付属するウィンターカフェ(温室カフェ)、ヨーロッパチャンピオンの作ったケーキの写真を見て、ぜひ行きたくなりました。
「このカフェでは首都の喧騒を離れて、平和な雰囲気の中で、周囲の耳を気にすることなく、静かな会話を楽しむことができます」 (コペンハーゲンガイド 2006-2007 p50)
夫を誘うべく、ガイドブックに載っている説明文を訳して聞かせると、「あそこのカフェ、家族連れが多くてガキがうるさいんだよなー」。
無視して先を読みます。 「提供されるものはケーキ、ペースとリー、ブランチ、・・・」 (同)
へっ!? ペースとリー・・・ ペストリーなんだろうけど、なぜか「と」だけ、ひらがなになってる。 これじゃあ、ペース&リーの意味になっちゃうよー。 しばし笑った後、読み続けます。
「・・・ライトランチと全てホームメード」 (同)
わざわざホームメードと明記する、その意味は? そして極めつけは、
「営業時間:
火〜日曜: 10am – 4mp、日曜休館
美術館入場料:、但し水曜と日曜は無料」
ちょっとー、休館日は一体いつー?? 入場料は書いてないし。 それでも、この記事に大いに刺激され、無料入館日の水曜に、コペンハーゲンに行きました。
こちらがグリュプトテークです。 チボリ公園のすぐ隣。 そして、入り口に行って分かったこと・・・

民族衣裳 エプロン

白いエプロンはフォーマル用で、mormorの手により刺繍が施されています。 結婚式には、この白いエプロンを付けました。

通常身に付ける、カラフルなエプロンは、ハタオリ機で織ったもの。 こちらも mormor のお手製です。

エプロンのヒモの部分も、手織り。
Mormor は若い頃、機織の工場で働いていて、機織が大好きだったそう。 特に、布のデザインに関る部分、糸のセッティングが得意だったとか。 それは一番難しく、根気がいる仕事なのに!
スモーランドのBさんのようなハタオリ機を、mormor もスモーランドのサマーハウスに持っていて、織るのを楽しみにしていたけれど、年を取って目が悪くなってからは機織が困難になり、それをとても悲しんでいたそうです。
Mormor は、私がスウェーデンに来る数年前に亡くなったので、会うことはありませんでした。 でもいつも、夫の家族から mormor の話を聞いて、手作りと自然が好きだった mormor に会って、いろんなことを教えていただきたかったなぁ、と思うのです。














