春のマーケット

大きな町のお店を探し回っても手に入らないものが、市を一回りすれば見つかるのが、マーケットの醍醐味。 そしてどの出店も専門の品を取り扱っています。 義母は、ありとあらゆるボタンだけ売っている店で服のボタンを、ありとあらゆる園芸用手袋だけ売っているお店で園芸用手袋を購入。
「あっ、これマリアン(ドイツの親戚)が欲しがっていたの」と手にしたのは、löpare。 英語で runner と呼ばれる、テーブルの中央などに飾りとして敷く、細長いテーブル掛け。 マリアンが欲しがっていたのは、テーブル用ではなく、窓辺用。 こちらが、義母の台所の窓辺に敷いてある löpare です。

マリアンは、義母の löpare を見て、自分の青でまとめたキッチンに合うものを探していたそう。 ちょうど同じもので青がありました。 こーゆーちょっとしたものが、普段お店で買おうとしても、なかなか見つからないのよね。
ホガナスで4月最後の土曜に行われる春の市は、これからスコーネ各地で開かれるマーケットシーズンの始まりともいえ、そして10月最後の土曜にこの地で開かれる秋のマーケットが、いわば締めになります。
メーデー Första maj
街の中を歩いていたら、思いがけず広場で、デモの開始を前に気炎を上げているところに遭遇。 思いがけず中に、夫の顔見知りがいて、「あら、あなたたちも♪」と声をかけられ、「へへっ」と苦笑い。

ヨーロッパ全体でも、社会主義の影響は濃いですが、スウェーデンは一昨年の選挙で政権が交代するまでは、社会民主党が政権を握っていましたし、夫の morfar (母方の祖父)も、バリバリの社会党支持者で、メーデーには必ずデモに参加していたそう。 Morfar は、70年代に亡くなったのですが、義母曰く「父が今のSocialdemokraterna (社会民主党)を見たら、どんなに嘆き悲しむか。 この有り様を見なくて済んで良かったわね、と母も言っていたわ」という位、今の政治はダメなんですが。

それより私の目を引いたのは、広場近くに立てかけてあった、メーデー用の看板。 なんだかとっても、時代錯誤的。 手に赤旗を持っているポスターのデザインなど、レトロで素敵です。 今って21世紀だっけ?と年代が分からなくなることは、スウェーデンに暮らし、よく感じることです。

向こうから歩いてきた二人の若者に「M広場(デモの出発地点)は何処ですか?」と聞かれました。 鋲がたくさん付いた皮ジャンに、髪の毛はツンツンに立てたパンクな出で立ち。 手製のプラカードを下げて、デモに参加するのでしょう。 夫「近隣の村から出て来たのかな。 どっちかというと、アナーキスト風だけど」。
5月1日はValborg (ヴァールボーリ)と呼ばれる、春の訪れを祝う祭典もあり、こちらは前日の Valborgsmässoafton (ヴァールボーリの前夜祭)で焚き火を囲んで飲んだくれた若者がケンカなどの騒動を起こすので、普段より多く街中で警官を見かける日でもあります。
Påskris ポスクリース

庭の木の枝に、羽を付けている家庭も。

花屋さんや市場でも売っていますし、羽だけ買って自分で飾りつけもします。

このような羽が付いた枝のことを、Påskris(ポスクリース)と呼びますが、ris は(同じ綴りでも)お米ではなく、小枝のことです。
この枝の由来は、イエス・キリストがゴルゴタの丘に登る街道で、人々に枝で打たれた苦痛を忘れないため。 それで聖金曜日(受難日。 英語では Good Friday ですが、スウェーデン語では Lång fredag 長い金曜日)には、人々はお互いを枝で打ち合う風習があたっとか。 しかも、そのときは子供が大人を、召使が雇い主を叩いても良いという無礼講だったそう。 Långfredagen の朝一番遅くまで寝ていた者が枝で打たれたとも聞きますが、キリスト教の存在意味が薄れた現在のスウェーデンでは、枝で打ち合うことはしないようです。
昔は羽ではなく、端切れを枝に結んで飾り、 trasris とも呼んでいたそう(tras とは端切れのこと)ですが、この羽飾りの Påskris が一般的に広がったのは1920〜30年代のこと。
スウェーデン(及びその影響下にあったフィンランド)独特のもので、デンマークでもドイツでも、この Påskris を見たことがありません。
その代わり、復活祭の時期にドイツに行ったときは、どの家庭でもカラフルな卵がたくさん飾られていました。 これはドイツの伯母さんの庭先にあった卵の木。

ただいまスウェーデンの Göteborg で行われているフィギュアスケート世界選手権で、メダリストたちが貰う花束は、周りが Påskris の羽で覆われ、いかにもスウェーデンらしい、復活祭らしくて素敵です。 でも、知らない人には、分からない!? おっと、今日はこれから男子フリー! 果たして高橋大輔選手は、メダルと påskris の花束を手にすることができるでしょうか。 ドキドキ。
5月の花 Majblomman

Majblomma (マイブルッマ) 5月の花、と呼ばれるもので、子供たちは学校やスカウトなどの団体単位で販売してます。 収益は、主に子供基金に送られ、学校やスカウトでの活動費用にも使われるそう。
この majblomman が誕生し、今年で100周年。 以前博物館で、歴代の majblomman の展示を目にしたことがあります。 古いものになると、希少価値もあるとか。 コレクションする人もいるそうですよ。
今の時期スウェーデンに旅行される方は、購入されると、小さな思い出となるかもしれませんね。 (ひとつ10KRぐらいです。)
復活祭の卵とウサギ
気分を盛り上げようと、プロッツェおじさんに習い、卵を玉葱で染めてみました。
プロッツェおじさんは、卵に草花を乗せ、その上からストッキングで覆って玉葱と一緒に煮ていましたが(こちら参照)、手元にストッキングも、きれいな小花もなかったので、セロテープを切って貼り付けたり、輪ゴムやリボンを巻いてみたり。
それらの卵を、玉葱と一緒に煮ます。 (玉葱の色素成分は、皮にあるかも知れないことに気付き、一度捨てた皮を拾って、慌ててなべにくべた。)

すると、あら不思議・・・

鮮やかな黄色に染まるのです!

ドイツでは、きれいに色を塗った卵やお菓子を、大人たちが庭や部屋の中に隠しておき、復活祭の朝、子供たちに「Osterhase (復活祭のうさぎ)が隠した卵を探しておいで!」と言います。 子供たちは、サンタ同様、卵を隠すイースターバニー(イースターラビット)の存在も信じているのです。 アメリカでも同じ風習がありましたが、ここスウェーデンにはありません。
この「復活祭のうさぎ(スウェーデン語では、påskhare)」は、もともとドイツで生まれた風習だそう。

ドイツのパン屋さんには、うさぎのパンもありましたが、プロッツェおじさんが昨年作ってくれた、うさちゃんパンをほうふつさせます。 干しぶどうの目が、ひとつなのも・・・
復活祭の魔女 Påskkäringar

スカーフを頭にかむり、黒猫を連れ、やかんを持って、箒に乗り、空を飛んでBlåkulla での大宴会に向かう魔女。 スウェーデンのポスク(påsk 復活祭)にかかせません。
小さな子供たち(主に女の子)が、魔女に扮し、家々のドアを叩き、お菓子をねだる姿は、ポスクの風物詩。
スカーフで覆った子供たちの顔は、ほっぺが赤く塗られ、鼻のまわりには、そばかすがポチポチと描かれているのが、定番の魔女の扮装。 (なんでソバカスなのか? 本当の魔女は、顔におできがあり醜いけれど、それじゃあ可愛くないから、代わりにソバカスを描くようになったらしい。)
何故このような風習ができたかというと、約300年前、スウェーデン人は、復活祭の期間中、魔女と悪魔が Blåkulla(島の名前、「青い丘」の意) で大きなパーティーを開くと信じていたからのようです。
魔女と悪魔が復活祭の最中に大宴会をするという話は、ドイツから北欧の国々に伝わったようで、各々国によって、Blåkulla の名前が異なります。 スウェーデンでは、Blåkulla は、Öland という島の近くにある、Blå Jungfrun という小さな小さな島だと信じられていたそう。
フィンランドに暮らす『わが子をフィンランドの小学校に、』の Sommoroさんのお家にも、「魔女の来訪」があったようです。 いつもフィンランドの学校事情など、興味深く拝読させていただいていますが、魔女から貰ったネコヤナギの写真に春を感じ、ほのぼのとしました。
夏時間 Sommrtid

土曜の夜中というか日曜の早朝というか、午前2時ごろ時計の針を1時間進めるようなのですが、通常夜寝る前に、時刻を直しておきます。 それを忘れ、日曜の朝起きてから、時計の針を進めたのがいけなかったのか・・・
今週の私は、時間の感覚が掴めず、なんだか調子がおかしいです。 体内時間が、以前のままなのか、あれっもうこんな時間?などと慌ててしまったり、ボーとしてしまったり。

スウェーデンの日照時間は、日ごとに長くなり、ようやく朝も7時前から明るくなったところ。 しかし1時間早めたため、また暗くなってしまいました。 もう以前のように真っ暗ではないにしろ、お日様をたっぷり浴びないと、目覚めも悪い。 せっかく朝は問題なく起きられるようになったのに、また早起きに苦労することに・・・

日本のニュースで読んだのですが、ロシアではソ連時代に導入した「夏時間」に意を唱える団体もあるとか。 電力消費は減らず、そのかわり、心臓病、自殺、事故死などが増えたそうです。

精神医学の博士によると、ロシアの長い冬の後は、体の器官も弱っていて、時間がずれる影響も大きいのとのこと。 時間のずれへの対応で、ストレスも増えるそうです。

何にでも影響される私は、この記事を読み早速、「私もそうに違いない!」と思ったのでした。

天然羽毛布団
しかし今日は、寒い〜。 鳥たちも丸くなっています。 すると中に、羽の中に雛を入れ、寒さから守っている親鳥がいるではありませんか。 暖かそう〜! 天然の羽毛布団だもんね〜。 かわいいわ〜。 微笑ましいわ〜。

この親子たちは、そっとしておいてあげましょう。 別の場所でパンを千切って、撒く。 (といっても、一切れだけですが。 ケチだからではありません。 たくさん撒くと、たくさん鳥が集まり、収拾つかないので。) すると、それまで丸くなって座っていた、一羽のガチョウが、ぐわっと言って寄って来たとたん、羽の中から雛鳥が、バラバラ〜と飛び出して来たので、ビックリ!

その親鳥も、羽の中に雛を入れていたのに、子供をほっぽって、エサに飛びついちゃったのであった。 (ちょっと羽が乱れています。)
今日は「母の日」、ではない
スウェーデンのカレンダーを見てみると、何も表記されていない。 しかし、次の次の日曜日の欄に、 ”Mors dag” とある。 そう、スウェーデンの母の日は、5月の第4日曜日なのです。
「母の日」って、世界共通の日付だと思っていたのに。 ちなみに、赤いカーネーションを贈る、という風習もありません。

そういえば、「父の日」も、スウェーデンでは、10月か11月だったなぁ。 日本では、6月ですよね!?
Valborg
私はこの「焚き火」が見たくてたまりませんでした。 しかし夫は、「若者たちが酒飲んでバカ騒ぎして危険だから行っちゃダメ!」と禁止令を出す。 ようやく連れて行ってもらえたのは昨年。 夫の実家のある小さな町でなら、規模も小さいし家族向けだからと。
このお祭り、大学生が祝う伝統があるので、老舗大学のある街では大規模に開かれます。 しかしニュースで見た映像は・・・ 朝から酒飲んで酔っ払っている学生たち、公園の花壇の中でバーベキュー、翌日には80トンのごみ。
それはおいといて、私が体験した Valborgmässoafton を・・・













