伝統的な機織マット trasmatta

材料は、使い古しのシーツなどを、細く紐状に裂いたもの。 大きな布は、一部が傷んで使えなくなっても捨てるのはもったいない。 こうして再利用し、ステキなマットに生まれ変わります。

Bさんは私たちのために、機織りを実演してくださいました。 でも、この機械を使いこなすのは大変そう! まず、縦に糸を張らなくてはいけません。 それが一番難しく根気が要るようです。 そこに横糸(シーツを裂いた紐)を渡します。 そして棒(機械の一部)を手で思いっきり下に引き、ガンガンと打ち付けます。 また、これが体力いると思うのです。 これで一列できました。 それから足で操作し縦糸を交差させる。 そう、足も使うのです! 体全体を使う体力仕事ですね。

色のバランスや模様も考えながら織ると思うので、センスもものを言います。 でもBさんは、くったくなく作業を続けています。 趣味にしては、もう職人技!
こうしてBさんが作ったマットは、教会のバザーで売るそう。 収益は教会での活動費用になるとのこと。
このようなマット、スウェーデンの家ではよく見かけます。 部屋のあちこちに、何枚かずつ敷いてあります。 手織りではなく機械織りのもの、ビニール製のものなども。
ボロ布で作ったマットは、trasmatta (トラースマッタ)と呼ばれています。 Tras とは、スウェーデン語で「ぼろきれ」の意味です。
本物のオストカーカ ostkaka
スモーランドで手作りオストカーカを味わった友人が、語ってくれたオストカーカの絶品さに刺激され、市販のオストカーカを購入して食べたが、なんとも妙な味わいだった・・・ という話でした。
その友人とは、今回SASのストライキで悲惨な目に合った彼女で、そのオストカーカを作った女性とは、Bさんだったのです。
そして、今回、私もBさん手作りのスモーランドの味、本物のオストカーカを味わことができました! こちら(友人撮影)です。 (偶然にも、家で市販のオストカーカを食べたときの器と、Bさんのところで出された器が同じ、Rorstrand (Rörstrand) 社の、Gron Anna (Grön Anna) シリーズ。)

最初の一口を食べた、あの衝撃は忘れられません。
「市販のものと、全然違う〜!!」
とても濃厚な、しっかりした味。 でもクドさや牛乳臭さはなく、さっぱりしているのか、どんどん口に入ります。 確かな歯ざわりがあり、特に細かく砕いたアーモンドとの感触が絶妙!
市販のものはプヨプヨし、味はなく、アーモンドだってちょっとしか入ってない。 雲泥の差というか、まったく別の代物。
クリームやジャム(これもBさん手作り)をかけると、またオストカーカのおいしさが引き立ちます。 うう〜ん、これが本物の、伝統の、オストカーカなのね! 感動の味でした。
後日談
サマーハウスでパン作り

このサマーハウスには、昔の、薪をくべて暖める式のパン焼き窯があり、ときおりBさんは、仲間の女性たちとパンを焼くそうです。 その様子を収めたビデオを見せていただきましたが、すごい!
まずは、形も大きさも揺りかごのような木の箱に、小麦粉などの材料を入れ混ぜる。 その量がハンパじゃない。 こねていると、腕の半分までパン生地にのめり込みます。 こねて、寝かせて、こねて、寝かせて。 前の晩から仕込んでおきますし、量も多いため時間がかかります。
それから窯の中に薪をくべ、燃やす。 じゅうぶん窯の中が温まるまで、これまた時間がかかります。 薪が全て灰になったら掻き出し、その中に丸く形を整えたパンを入れ、焼きます。
前回はパン作りを手伝った友人ですが、「私は焼く前のパンに、フォークで穴を開ける係だった。 それくらいしか、できなかったのよ」。
パン作りは、かなりの体力が要ります。 手際の良さも大切。 作っていたのは、お年を召した女性3人。 もう、感心感動しながらビデオに見入ってしまいました。
パンは全部で12個ほど出来たでしょうか。 まだ窯の中が温かいからと、その後にクッキーなど、小さなお菓子も焼いていました。 こういう「おまけ」が、また楽しい。

サマーハウスの中が、これまた、かわいらしい。 私は、モダンな北欧デザインよりも、一昔前の生活に使われていたデザインや物の方が好きです。 Bさんがパン造りに使う道具も、骨董品の域に入るような年代物。 薪は外の森で、灰を掻き出すときに使うモミのような葉は庭から取ってきた、自然のもの。 Bさんのお家やサマーハウスは、そんな古き良き時代のスウェーデンらしさが、溢れていました。
手摘みで手作り ベリーのジャムとパイ
今日はこっち、明日はあっちと、毎日毎日場所を替え、ベリーを追いながら摘み続け。 「でも最初、一口つまんで食べたら甘くておいしくて、いつの間にか口の周り真っ青にして、それを見たBさんに、きちんとカゴの中にも入れてね、って言われちゃった」。
今回は春の訪問でしたので、ベリーの実は生っていませんでしたが、花をつけ始めていました。 そして、Bさんの家に着いたそうそう、「はい、これ持てってね」と、Bさんが出してくれたのは、ご自分で摘んだベリーで作ったジャム!

真紅がリンゴンで、黒いのはブルーベリーとラズベリーのミックス。 (6瓶もくださったけれど、日本に持って帰るのは重いので、私が4瓶もいただきました。)
私は、リンゴンジャムが苦手。 お店で売っているものは、ピリピリしたり苦味があったり、味がない。 しかし、Bさんのリンゴンジャムは、市販のものと、まったく違う!! 苦味はまったくなく、甘酸っぱい、さわやかな味わい。 リンゴンの味がする!

Bさんは冷凍保存したベリーで、ベリーパイも作ってくださいました。 容器の下の部分に、たっぷりベリーを敷き、上に生地を乗せて焼きます。 甘みが強くないベリーそのものの味と、甘くサクサクした生地の歯ざわり。 絶妙な味わい! 新鮮なベリーは、何より贅沢なデザートです。
スモーランドで Småland
森と湖からなる広大な土地に、小さな町や村が点在しています。 そんな小さな町に、友人の親しい知人を訪ねました。 (思いがけず私まで招待を受け、喜んで友人に付いて行って。) その方、Bさんは、こ〜んなステキなお家に住んでいます。

Bさんは、この地域で生まれてからずっーと住み、郵便配達の仕事をしていたので、地理にも詳しい。 今でも車を飛ばして自由自在、どこにでも行きます。 教会での散歩の会のリーダーでもあるので、山のような森の中の険しい道も、私たちをガイドしながら、すいすい歩く。 足腰は私たちより強いし、パンをこねたり、機織したり、私たちより体力がある。 ミツバチ飼ってハチミツ取って、ベリーを摘んでジャム作って、自然の中でなんでも手作り。 多くのお友達や親族に囲まれ、いろいろな方の面倒を見て(私たちも見てもらった・・・)、皆に慕われる、75歳の素晴らしい女性。 彼女の前で私たちは、ピヨピヨひよっこでしたよ。
Bさんのお家は、内部も居心地よく、古くてかわいいものがたくさん。 裏庭でフィーカの様子は、私のガーデニングブログ『北欧ガーデン』の「スモーランドの庭」をご覧ください。













