民族衣裳 エプロン

民族衣装のスカートの上には、色鮮やかなエプロンを身に付けます。 夫の、母方の祖母(mormor) が使っていたものを、2種類いただきました。

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白いエプロンはフォーマル用で、mormorの手により刺繍が施されています。 結婚式には、この白いエプロンを付けました。

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通常身に付ける、カラフルなエプロンは、ハタオリ機で織ったもの。 こちらも mormor のお手製です。

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エプロンのヒモの部分も、手織り

Mormor は若い頃、機織の工場で働いていて、機織が大好きだったそう。 特に、布のデザインに関る部分、糸のセッティングが得意だったとか。 それは一番難しく、根気がいる仕事なのに!

スモーランドのBさんのようなハタオリ機を、mormor もスモーランドのサマーハウスに持っていて、織るのを楽しみにしていたけれど、年を取って目が悪くなってからは機織が困難になり、それをとても悲しんでいたそうです。

Mormor は、私がスウェーデンに来る数年前に亡くなったので、会うことはありませんでした。 でもいつも、夫の家族から mormor の話を聞いて、手作りと自然が好きだった mormor に会って、いろんなことを教えていただきたかったなぁ、と思うのです。

民族衣装 アクセサリー、ボディス、スカート

民族衣裳に身に付けるアクセサリーは、通常シルバー。 この銀細工のブローチとカフスボタンは、 夫の(母方の)祖母の形見です。 私の花嫁衣裳である民族衣装に付けるよう、結婚の前の年に、クリスマスプレゼントとしていただきました。 ブローチは襟元で留めます。 この襟も、お祖母さんが作ったもの。

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民族衣装の上に着るチョッキは、「ボディス(胴着)」と呼ばれます。 通常、絹の錦で、柄や模様は色々。 これは義母のお古を仕立て直しました。 元々の形が間違えていたからと、ほどいて、正しい形に作り直して。 (義母は胸が豊満なので、私のために仕立て直すのに、生地はタップリあった。)

「スカート」はフェルト地。 もうスウェーデンでは、このような生地は作っていないので、ハンガリーからの輸入品だとか。 これが高いのよ〜! まぁ、たっぷりギャザーをよせたスカート一着分のフェルト地だから、そのだけの値段がして当たり前ですが。 (義母がヘソクリで購入してくださいました。 ああ、私は本当にお世話になりっぱなしのスネかじりです。)

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また、このスカートが、重い・・・ ボディスとスカートはフックで留められています。 もちろん、スカートもボディスも手縫いです。 生地が厚いので、縫うのは大変だと思います。 (私が手伝うまでもなく、義母がどんどん縫い進めていって、夫は「そんなに早く結婚させたいのか?」と焦り、私が「こういうもの貰ってしまうと、もう結婚キャンセルできないねー」と言うと、「えっ、結婚したくないの!?」と慌てていた。)

全体像はこちら。 どちらもヴェルベットで、縁取りがされています。

これらの民族衣装は、昔、農家の人たちが着用していたもの。 工業化が進むにつれ、 スウェーデンの各地から姿を消してしまいました。 また民族衣装の様式は、「村落」により異なりますが、昔スウェーデン全土は、約300の村落に分かれていたそう。 私達の民族衣装は、 スコーネ地方でも北西に位置する "Luggude" と呼ばれる地域のものです。

民族衣装 シフトドレス

民族衣装の一番下に身につけるのは、ブラウスとスカート下の部分が一緒になった「シフトドレス」。 リネン(亜麻布)製。 布地の質も大切で、必ず100%麻、綿、毛、絹でないといけませんし、ナイロン等が混じった糸を使うことも禁じられています。

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シフトドレスの胸の部分には、3文字のイニシャルと年号が刺繍されます。 左から「服の持ち主のイニシャル」、「その父親のイニシャル」、DかS。 D なら娘 (dotter) で、S なら息子 (son) という意味になります。 年号は、その服が縫われた年。

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全て手縫い。 縫い方、刺繍の仕方にはそれぞれ名があり、正式な方法で縫わないといけません。

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縫い目も飾りの一部なので、細かく真直ぐ、見た目きれいに縫わなくてはいけません。 私も真直ぐ縫うだけの、一番簡単な部分は自分で縫いましたが・・・ ひだを寄せたり、布の糸目を数えて縫い絞ったりは、義母の手によるものです。 本当に細かい手作業!

もちろん、ミシンで縫えば早いし、ミシン縫いで仕立てた民族衣装も多く出回っているよう。 そのようなものは値段が安いです。 新聞の「売ります」欄で、ときどき民族衣装も売りに出されていますが、値段で正式なものか否かが分かります。 義母は頼まれ、中古の民族衣装の見積もりもしますが、形がちょっとでも違ったり、一部でもミシンが使われていると、価値がなくなってしまうとか。

スウェーデン、スコーネ地方の民族衣装

メイポール (majstången) の下で、民族衣装を着た人々がフォークダンスを踊っている・・・ 典型的なスウェーデンの夏至祭前夜 (Midsommarafton)の光景です。 (その様子は、昨年の記事「Midsommar」、および『北欧ガーデン』の「夏至祭」でも。)

夏至祭で夫の実家に行ったとき、押入れをごそごそ。 (いつも夫が使っていた部屋に泊まるので、そこのガードロープには私の私物も置いてある。) 取り出しましたのは、じゃーん、私のスウェーデン、正確にはスコーネ地方の、民族衣装です! 正式には、スカートの上に長いエプロンを付けます。

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実は、私の花嫁衣裳であります。 義母による手縫いの品。 夫の家族は、昔フォークダンスを長いことしていたので、それぞれ民族衣装を持っていますし、義母は今では数少ない、民族衣装の仕立てができる人。

スウェーデンの教会で挙げた結婚式には、白いウェディングドレスではなく、ぜひ民族衣装を着たいという私の希望で、義母が一式縫ってくれたものです。 新しい布地から、伝統的な製法(つまり手縫い)で作るとなると、一式30万〜50万円はします。 (私の場合仕立て料は無料で、布地もスカート以外はリフォーム。) こちらは裏側。

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民族衣装なら、結婚式のときだけなく、一生着れるから・・・ と思ったのですが、結婚式以来着ていないなぁ。 だいたい取り出したら、重くて重くて、これ着てダンスなんて踊れません! (スカートは、フェルト地。)

でもせっかくなので、このスコーネ地方の民族衣装について、ちょっとご紹介したいと思います。

追記
日本の着物と同様に、スウェーデンで民族衣装は、正式な、公式な場で着れる正装となります。

スウェーデンの王妃や女王が着ている、またお土産としても売られている、青と黄色(スウェーデンの国旗の色)に白い花の刺繍が付いている民族衣装。 あれはスウェーデン全土の国民が着れるようにと、でっちあげ・・・ もとい、後に作られたもので、伝統的な民族衣装ではありません。

本物の民族衣装は、地域ごとに特色があり、異なります。 また、全て手縫いでないと、正式な伝統的な民族衣装と認められないそう。

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